いのちの食べ方 :宮崎映画祭


忘れないうちに映画祭のレポをば。
まだまだ続いている宮崎映画祭ですが、私にとっては土日で終わり。
でも映画三昧の週末を過ごせてとても満足。

3000円で映画5本も見れたんだもん。
しかもシネコンでは上映されないようなやつ。

さてさて映画祭のオープニングは『いのちの食べかた』

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オーストリアとドイツ合作のドキュメンタリー映画。
原題はOUR DAILY BREAD。

私たちの食べてるものが、どうやって作られていくのか

それをナレーションも音楽もなく淡々と映し出した映画。

大農場で一斉に育てられる野菜。
一度に十数羽手づかみされ、仕分けされるひよこ。
家畜処理場で次々に屠殺される鶏、豚、牛。

特に主張をしない映画なので、この解釈は本当に人それぞれだと思う。
ちなみに私が一番感じたことは、
食べ物が私たちの目の前に並ぶまでには、とても多くの人の手がかかっているのだということ。
農業には人手がいるし、牛や豚を殺すのだって、たくさんの機械と人の手がかかってる。
私たちはそうやって作られた食べ物を食べるし、その人たちだって他の人たちが作ったものを食べる。
本当にたくさんの人がかかわってるんだなあということを漠然とだけど感じたのでした。


作中の屠殺シーンは結構ショッキングで、私も息を飲みました。
本当に淡々と豚が電気で殺され、足を吊るされて解体されていくの。
今ではなかなかそういうのを見る機会がないから余計にショックなんだよね。
劇場で見ると、みんなの緊張が伝染していくみたいに劇場全体の空気が固くなる。
今回は途中で席を立つ人はいなかったけど、血や解体シーンがダメな人には厳しいかも。

なんかね、たまにこういう映像を見ると「残酷だ」っていう人がいるのね。
家畜処理場で働く人たちを「信じられない」っていう目で見る人たちが。
私はそれが許せない。

だって生き物が他の生き物を食べるのは当り前だし、しょうがないことなのに。
それを「残酷だ」とか「平気で殺せる人が信じられない」なんていうのは、あんまりにも自分のことを棚に置きすぎじゃない?
家畜の生育や処理に係る人は、その分家畜に愛着を持ってると思う。
この作品を見ても、そうなんだろうなあと思ったし。

こんなことを言い出してもキリがないんだけど、つい言いたくなっちゃうんだよねえ。
まあ私は飛び出た豚の腸を見ても「あ、腸詰め!」と思っちゃうし、切られた足を見ては「あ、豚足!」と思っちゃうような食欲人間なので、それもどうかと思うんだけど。


映画作品としては、やっぱり音も声もないと途中でだれてきます。
でもそこは作業中の人の音声や作業音のあるシーンを入れてうまくカバーしてあるよう。

最後まで飽きずに見れたので、作品としてもきちんとできていると思います。



今回はオープニング記念に、上映後トークショーがありました。
が、はっきり言ってあまり良くなかった。

とあるお寺の御坊様がゲストだったのですが、自分の主張が強すぎて、
映画のためのトークショーではなく、トークショーのための映画になってしまった感が否めない。

こういうドキュメンタリーは使い方によって効果的なプロパガンダになってしまうので
ちょっと気をつけなくては。

あくまで解釈は人それぞれで、私の意見に反対する人がいてもそれは間違いじゃないと思う。